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ルイの犯人探し

ルイの犯人探し

~~~舞台背景~~

よくわからない日常シリーズ

~~~舞台背景ここまで~~~
・・・・。

・・・・・。どうしたらいいのかな?


・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・!!

そんな・・・・こんなことになってしまった・・・なんて・・・!!!









ルイ
「皆さん!!聞いてください!!!」
キュピル
「ん?どうしたんだ?」

いつもより慌てた様子でルイが部屋に出てきた

ルイ
「私が大切にしていた・・・大切にしていた指輪が消えちゃったんです!!!」
ファン
「ルイさんって指輪つけてましたっけ?」
ジェスター
「あー、ルイが私に内緒で指輪隠してるー」
キュピル
「なんだ、ルイは既に結婚してたのか」
ルイ
「ち、違います!!全員違います!!!私が盗まれた指輪は
錬金を行う時にはめると一時的に錬金のスキルが高まっていつもより高ランクの薬を作る事が出来る
特殊な指輪なんですけど・・・それがなくなったんです!」
ファン
「部屋をよく探しましたか?」
キュピル
「どっかの部屋の隅に落ちてたりするんじゃないのか?」
ジェスター
「ルイが私に秘密でずるしてるー」
ルイ
「全部探しましたしズルも嘘もついてません!」

キュピル
「どれ、ここは一発失くし物を一緒に探してやるか」
ファン
「手伝います」
ジェスター
「家宅捜索!!」
ルイ
「・・・?キュピルさん。その手どうしたんですか?」

ルイがキュピルの指を示す

キュピル
「さっきドジやっちまった・・・。久しぶりに自分で包丁もって料理したら斬っちまったよ」
ジェスター
「ださいー」
キュピル
「言わないでくれ!くそー!」
ジェスター
「ぎゃぁぁー!!」

そしてルイの部屋の捜索に入った。

==数十分後


キュピル
「本当だ、見つからない」
ファン
「とにかく指輪の形をしているものを探してみたのですが・・・見つかりませんね」
ジェスター
「この箱の中に入っていたんだよね?」
ルイ
「はい」
ジェスター
「でもないー」
キュピル
「ふーむ・・・。ルイはこの部屋から指輪は持ち出したことはあるか?」
ルイ
「滅多に持ち出しません。それに外に持って行っても錬金はここでしかできないので
外に持ってくメリットがありません」
キュピル
「・・・・っということは・・・。誰かが盗んだ!」

カンカーン!!(効果音

ファン
「戸締りはしっかりしてるみたいですし今日はまだ誰も訪問していませんから部外者ではなさそうですね」
ルイ
「犯人は・・・身内!!」
キュピル
「少なくとも俺はやってない」
ファン
「僕もやってません」
キュピル
「ってことはジェスター!お前かー!!」
ジェスター
「ぎゃー!!私何もやってなーい!!ルイが指輪持ってた事すら知らなかった!!」
キュピル
「本当なのか?」
ジェスター
「うん。」
キュピル
「ふーむ・・・」
ルイ
「よし、犯人探しします!皆さん協力してくださいね?」
キュピル
「まぁ仕方あるまい・・・」
ファン
「いいですよ」
ジェスター
「えー・・・」
ルイ
「順番に聞いて回るので部屋で待っててください」



==キュピルの部屋


ルイ
「おー、ここがキュピルさんの部屋。普段ゆっくりここで話す事ってなかったから少し変な感じがします」
キュピル
「俺の部屋自体は至ってシンプルだろう?鍵がかかってるのはジェスターが勝手に入って悪さしないためにつけてる」
ルイ
「そうなんですか。・・・本題入ります。キュピルさんは今日出入りしました?」
キュピル
「いや、まだ今日は外出していない。」
ルイ
「誰か外に出入りした人はいますか?」
キュピル
「うーむ・・・。ずっと俺はこの部屋にいたからなぁ・・・。玄関を通った人がいるかどうか分らない」
ルイ
「この部屋で何をやってたんですか?」
キュピル
「ちょっと・・な」
ルイ
「キュピルさん。何をやってたんですか?もしかして私に知られちゃ困る事ですか?」
キュピル
「まさか。ちょっと防具の手入れを行っていただけだ」
ルイ
「防具の手入れ?手入れしてたんですか?」
キュピル
「んむ・・。やはり防具も剣と同じように摩耗してくからな。ファンから魔法を付加してもらって
衝撃を本来の二倍和らげる効果を持たせている。だがその代り摩耗が早くマナもつきやすくてな・・。
だからこうやって定期的に点検しなきゃいけないんだ」
ルイ
「なるほど・・・・。何か変わったことに気付いた事はありますか?」
キュピル
「そうだな・・・。・・・そういえば今朝から屋根がうるさかったな。カラスか?」
ルイ
「(外がうるさかった・・・?どういうことなんでしょうか・・・)」
キュピル
「他に何か聞きたいことはあるか?」
ルイ
「今のところはこれで大丈夫です。次ファンさんの所行ってきます」
キュピル
「わかった」


==ファンの部屋


ファン
「機械だらけで申し訳ないです。とりあえず座布団を・・」
ルイ
「あ、大丈夫ですよ。そんなに気を使わなくても。質問して大丈夫ですか?」
ファン
「いつでも構いませんよ」
ルイ
「ファンさん今日は外出しましたか?」
ファン
「しました」
ルイ
「何しに外を出たんですか?」
ファン
「屋上にあがって機械のメンテナスをしていました」
ルイ
「機械のメンテナンス?」
ファン
「はい。特殊ワープ装置機は外から大量のEMPを取りこんでフル稼働させるのですが
結構素材が傷みやすいので定期的にメンテナンスを行わないとすぐに壊れてしまうんです」
ルイ
「結構大変ですね・・・。・・・そういえばキュピルさんが今朝から屋上から何か五月蠅い音が聞こえたって言ってましたよ」
ファン
「え?」
ルイ
「メンテナンスって結構音が響くんですか?」
ファン
「・・・そうですね。時には修理しなくてはいけないこともありますから。
特に板の張り替えする時なんかは物凄く大きな音を立てますね」
ルイ
「大変そうですね。今度大変でしたら手伝いますよ?」
ファン
「それは大変助かります。」
ルイ
「他に何か変わったことに気付いた事ってありますか?」
ファン
「いえ、特には・・」
ルイ
「そうですか、それではジェスターさんの話を聞いてきます」
ファン
「いってらっしゃいです」


==ジェスターの部屋


ジェスター
「めんどーい!」
ルイ
「ジェスターさんが犯人です!!」
ジェスター
「ち、違うもん!!」
ルイ
「部屋調べてもいいですか?」
ジェスター
「うん、いいよ」

ルイがジェスターの部屋を捜索する。

しかしジェスターの言う通りどこを探しても見つからなかった

ジェスター
「えっへん!」
ルイ
「うーん・・・。じゃぁジェスターさんじゃないのかなー・・。」
ジェスター
「何で私を疑ってるの!」
ルイ
「やっぱりジェスターさんは何か興味を引く物を見つけたらすぐ盗っちゃいますから・・・・・」
ジェスター
「・・・ムスッ。話さない!」
ルイ
「ま、まぁまぁー・・・。質問していいですか?」
ジェスター
「ダメー」
ルイ
「え、えぇー!?」
ジェスター
「私を怒らせた!喋らない!」

ジェスターが口を膨らませる。

ルイ
「(ありゃりゃ・・・これでは話してもらえそうにありませんね・・・。迂闊に部屋を捜索したのがミスでした・・)」

仕方ないので一旦ジェスターの部屋を出ることにした。



ルイ
「(とりあえず全員話を聞いたわけですが・・・。怪しいと思う点は特に見つかりませんでしたね・・・。
強いて言えばジェスターさんが話してくれなかった事ぐらいでしょうか・・。でも部屋には見つからなかった・・・。
・・・やっぱりジェスターさんから話を聞かないと)」


ルイ
「あの、ジェスターさん。やっぱり話を聞いてもいいですか?」
ジェスター
「嫌ー」
ルイ
「(このままだと扉を開けてもらいそうもないですね・・・。・・・それなら・・・。)」

ルイ
「ジェスターさん。美味しいお菓子もありますから聞かせてください。」
ジェスター
「・・・何があるの?」
ルイ
「えーっと、飴とグミと煎餅と機械のネジです」

そういうとジェスターの扉の部屋が空いた。

ジェスター
「たべるー!」
ルイ
「はい、今持ってきますね」

軽くほほ笑むルイ。


==ジェスター

ジェスター
「もぐもぐ」
ルイ
「話聞いてもいいですか?」
ジェスター
「うん、いいよ」
ルイ
「ジェスターさんは今日外出しましたか?」
ジェスター
「でたよー」
ルイ
「何しに出たんですか?」
ジェスター
「適当に散歩ー」
ルイ
「散歩・・ですか?」
ジェスター
「うん。やることなかったから」
ルイ
「何時に散歩しにいってましたか?」
ジェスター
「珍しく早起きしたけど皆起きてなかった。朝の七時だよ」
ルイ
「何かありました?」
ジェスター
「ティチエルって子にあった!最近よく合うんだー。優しいよ?」
ルイ
「(ティチエル・・?聞いたことない名前です・・・)
他には?」
ジェスター
「んー、そういえばミラっておばさんにも会ったけど私を子供扱いするから嫌いー」
ルイ
「(おばさん・・・)」
ジェスター
「その後部屋に戻ったよ」
ルイ
「他に誰か出入りしていたの見かけませんでしたか?」
ジェスター
「うーん、うーん・・・。・・・あ、そういえば出てた!キュピルが出てたよ!」
ルイ
「キュピルさんですか?」
ジェスター
「うんー。何か外で悩んでたよ」
ルイ
「・・・・。他に何か気付いたことはありませんか?」
ジェスター
「この煎餅美味しいね。今度また買ってきてー」
ルイ
「はいはい、キュピルさんには秘密ですよ?」
ジェスター
「うんー」

そういって二人とも笑う。女性だけの秘密ってのは少し華がある。
お菓子ってのがあれだけど・・・。



==ルイの部屋


ルイ
「(ジェスターさんは気になる発言をしていました・・・。
『あ、そういえば出てた!キュピルが出てたよ!』
・・キュピルさんは確か今日は外出してないって言ってましたよね・・・。
・・・・。もう一度話を聞きにいかないといけませんね)」



ルイ
「キュピルさん、いますか?」
キュピル
「いるよ。鍵は空いてるから入っても構わない」
ルイ
「失礼します」


==キュピルの部屋

キュピル
「どうだ?犯人はわかったか?」
ルイ
「いえ・・・。それより少し尋ねたいことが」
キュピル
「何だ?」

ルイ
「さっきジェスターさんから話を聞いたんですがキュピルさん今日、本当は外出してたみたいですね」
キュピル
「え?」
ルイ
「どうしてさっき嘘をついたんですか?」
キュピル
「それはジェスターの見間違いだ。それとも嘘を入れられたんじゃないのか?」
ルイ
「でもジェスターさんは・・・」
キュピル
「同じ事を言うが俺は今日まだ外に出てない。もう一度聞いてみたらどうだ?」
ルイ
「・・・うーん、出なおします」

そういってルイはもう一度部屋を出た。



ルイ
「(うーん・・・。ジェスターさんがキュピルさんを見間違うってのは少し考えにくいですね・・・。
でもキュピルさんは頑なに否認してますし・・・。・・ちょっと外に出てみましょう)」


==外玄関


玄関の扉を開けるとすぐ横に脚立があった。
ファンはここを登って屋根にあがりメンテナンスを行っていたようだ。
その脚立に乗って屋根にあがる

屋根にあがるとワープ装置機の真上と思われる場所に煙突が出っ張っていた

ルイ
「これですね。ファンさんがメンテナンスしていたのは」

近くによって見てみる。
所々凹んでおり傷も目立つ。それどころか一部出っ張っている
どうみても新品には見えない。

ルイ
「ファンさんは今日ここの屋根に上ってメンテナンスを行っていた・・・・。
それはキュピルさんの証言で五月蠅い音が屋根からしたと言ってましたし
ファンさんも張り替えの時は物凄く音が経つと言ってました・・・。

・・・でも、おかしいです・・。これ張り替えた後には見えません・・・」


一旦屋根から降りることにした。

ルイ
「ひ、ひえー・・・。登るときは大丈夫だったけど降りる時になると案外高くて怖い・・・」

慎重に足を滑らせないように脚立から降りていく。

ルイ
「・・・うーん、怖い!」

一旦足をひっこめる。
その時一瞬何かキラッと光った

ルイ
「おや・・・?」

ゆっくり脚立から降りて地面に落ちていた丸い珠を拾う。
少し青い。

ルイ
「・・・これは・・何でしょうか?」

ひとまずポケットにいれる。
そうだ、メンテナンスの事でファンさんから話を聞かないと。



==ファンの部屋

ルイ
「失礼しますー」
ファン
「おや、ルイさん。どうでしたか?」
ルイ
「いくつかファンさんにお尋ねしたい事があります」
ファン
「何でしょうか」
ルイ
「ファンさん今日屋根に上がって何をしていましたか?」
ファン
「何って・・メンテナンスです」
ルイ
「あ・・・すいません。忘れてました。今朝から音凄かったですし・・・。メンテナンスって張り替え作業ですよね?」
ファン
「ええ、そうです」
ルイ
「(誘導尋問にひっかかった・・・!)
さっき屋根に上ったんですけど」
ファン
「・・・え?」
ルイ
「偉く煙突がデコボコしてました。ファンさん。張り替え作業って嘘なんじゃないんですか?」
ファン
「嘘?そんなまさか・・・」
ルイ
「ファンさん。貴方は屋上で何をしてたんですか?本当の事をお願いします」
ファン
「・・・・実はキュピルさんにある事を頼まれてたんです」

ルイ
「・・・あること?」
ファン
「はい。キュピルさんの防具の修理です。キュピルさんの防具には僕がかけた魔法が備わっているんですが
時間が経つとその効力が消えてしまいます。その効力を消さないためにもう一度魔法を充填してくれと頼まれてました。・・・それが・・・」
ルイ
「どうかしたんですか?」
ファン
「強い損傷を受けていて魔法を充填することができなかったんですよ。それでいつもより強い方法で
魔法を充填する必要があったんです・・・。ですが、困ったことに・・
魔法を充填しなくてはならない珠を何処かに失くしてしまったんですよ・・・。
あぁ、あれがないとキュピルさんをがっかりさせてしまいます・・。
・・・ルイさん。この事はキュピルさんに秘密にしておいてください・・・!さっき話せなかったのは
これが原因なんです」

ルイ
「ファンさん、もしかして丸い珠ってこれのことですか?」

そういってルイはファンに青い珠を見せた

ファン
「あ・・・これです!!何処で見つけました?」
ルイ
「脚立から降りたところにありましたよ」
ファン
「あぁ、よかったです・・・。ありがとうございます。ルイさん」
ルイ
「いえいえ」
ファン
「ところでルイさん。この珠はある意外な物にも使われているんですよ」
ルイ
「意外な物?」
ファン
「そうなんです。・・・実はルイさんが探している錬金の指輪。実はあれにもこの珠が使われているんですよ」
ルイ
「・・・そうなんですか!?」
ファン
「はい。でもキュピルさんの防具とは違って魔力は半永久的になくなりません。
全く同じ代物なのに不思議ですよね。」
ルイ
「・・・・・」

ルイが考え込むポーズをする

ファン
「どうかしましたか?」
ルイ
「ファンさん。もう一度その珠を貸していただけませんか?」
ファン
「構いませんよ。でも失くさないように気をつけてくださいね」
ルイ
「はい」

そういって再び珠を受け取る

ルイ
「最後にファンさん」
ファン
「はい」
ルイ
「今日キュピルさんが外出したのを見かけませんでしたか?」
ファン
「・・・いえ、ずっと屋上にいましたが見ていません。」
ルイ
「そうですか。・・・ところで再確認していいですか?」
ファン
「何を確認したいんですか?」
ルイ
「ファンさんは本当はメンテナンスをしてなかったんですよね?」
ファン
「いえ、メンテナンスはしてました。ですが張り替え作業は行いませんでした」
ルイ
「なるほど、わかりました。それでは失礼します」


そういって部屋の外に出た。


ルイ
「(私の推理が正しければ・・・)」



==外


外の玄関に出る。
ここの玄関はすぐ目の前に海がある。右は他の建物が邪魔していて通るのが難しい。下手すると海に落ちる狭さだ。
なので左しか通り道はない。

ルイは海の中を覗き込むように見降ろした。
・・・何かキラキラ光っている。

ルイ
「これは・・・」

ルイが魔法を使ってキラキラ光る物を吸い取った。
拾ったものは珠だけがなくなった指輪だった。それは間違いなくルイが探していた錬金の指輪の一部分だった。
かなり傷だらけになっているが・・・
試しに持っていた珠をはめ込んでみた。

・・・カチッ

ルイ
「はまった・・・」

これで失くし物は見つかったわけだ。
しかし犯人がまだ特定できていない。
最後に後一人聞かないといけないようだ。



==ジェスターの部屋

ルイ
「ジェスターさん。話を伺ってもよろしいですか?」
ジェスター
「うん、いいよー」
ルイ
「今朝何かガンガンと響く音が聞こえませんでしたか?」
ジェスター
「んー・・・。あ、聞こえたよ。凄く五月蠅かった」
ルイ
「どこから聞こえましたか?」
ジェスター
「ちょうど玄関出て右の方に行った角あたりかなー・・・?」
ルイ
「そこでキュピルさんを見かけませんでしたか?」
ジェスター
「うん、見た」
ルイ
「・・・わかりました。一旦失礼しますね。ジェスターさん」


そういって部屋の外に出た。


ルイ
「(よし、問い詰めてみましょう)」



コンコン


キュピル
「ルイか?鍵なら空いてる。入っても構わんよ」
ルイ
「失礼します。」

ルイが部屋の中に入る。

キュピル
「どうだ?見つかったか?」
ルイ
「キュピル・・・」

少し間をおいて喋った。

ルイ
「キュピルさん。貴方は今朝何をやっていましたか?」
キュピル
「ん?もうその頃から防具の手入れを行っていたよ」
ルイ
「それにしては随分朝早くから手入れを行っていましたね」
キュピル
「そうだな、命を守ってくれるものだからな」
ルイ
「キュピルさん。貴方は本当は防具の手入れを行っていませんでしたよね?」
キュピル
「・・・なんだって?何故そう思うんだ?」
ルイ
「単刀直入にいいます。貴方は私が寝ている隙に部屋に忍び込み錬金の指輪を盗みました」
キュピル
「俺が盗んだという裏付けがないぞ」
ルイ
「キュピルさん。貴方はうその証言をしていました。今朝から屋上の方が五月蠅かったと・・」
キュピル
「あぁ、ファンがメンテナンスを行っていたんだろ?」
ルイ
「メンテナンスを行うだけではあれほどの音は立てません。キュピルさん。今朝、大きな音を出していたのは貴方でです?」
キュピル
「・・・その前にいいか?」
ルイ
「はい」
キュピル
「このままだと俺が犯人だという前提で物事が進む。だがその前に聞かせてくれ。
・・・俺はルイの指輪を盗む動機がない」
ルイ
「いえ、あります」
キュピル
「出してみろ」
ルイ
「これです」

ルイが珠を取り出しキュピルに見せつけた

キュピル
「・・・それは・・・」
ルイ
「貴方はこれが欲しかった。キュピルさん、聞きましたよ。
この珠は防具に取り付け魔法を付加することによって強力な防御性能を得られるそうですね。
貴方はこの珠を取りつけて更にワンランク上の狩り場に行こうとしたんじゃないんですか?」
キュピル
「・・・ルイの言う通りだ。俺はワンランク上の狩り場に行きたかった。
しかし俺が盗んだという証拠がまだない」
ルイ
「残念ですがあります」
キュピル
「なに?」
ルイ
「ジェスターさんがキュピルさんを目撃しています。ジェスターさんは暇だったらしく
散歩していたそうです。・・・朝の七時に」
キュピル
「・・・ジェスターが散歩していた・・だと・・・?」
ルイ
「その時貴方を見たそうです。・・そして何か悩んでいた・・と」
キュピル
「・・・」
ルイ
「キュピルさんが何で悩んでいたのか当てて見せます」
キュピル
「なんだ?」
ルイ
「キュピルさん。貴方は指輪についてる珠の外し方を考えていましたね?」
キュピル
「・・・何故そう思う?」
ルイ
「指輪についている珠は特定のやり方をしなければ外すことはできません。
ですがこの指輪について詳しく知らなかったキュピルさんが思いついたのはひたすら壁に叩きつけて無理やり外す事。
・・・そうでしょ?キュピルさん」
キュピル
「・・・・。よくそこまで辿りついたな。ルイ。当たりだ。俺はルイの持っていた錬金の指輪から珠を外す方法を
探した。だがいくら引っ張っても外すことはできなかった。そこでひたすら壁に叩きつけてみることにした。
・・・そしたらまさかあんなことになるとは・・・」
ルイ
「(あんなこと・・・・?)」

キュピル
「・・・ルイ。俺はどんな質問にも答える。・・・言ってみろ」
ルイ
「・・・わかりました」


ルイ
「キュピルさん、どうしてワンランク上の狩り場に行こうとしたんですか?」
キュピル
「・・・・・」

キュピルが視線をそらした。
すかさずルイが突っ込んだ

ルイ
「キュピルさん・・・まさか・・・。そんなに家計の事情が苦しいんですか・・・?」
キュピル
「・・・ルイにだけは知られたくなかったが・・・そうだ。今は火の車だ。
このままではまずい。どうにかして強くなってより儲かる狩り場を選ばねばいけない。
そう思って俺が考え付いたのはルイの錬金の指輪から珠を盗むことだった。
・・・・狩りが終わったら元に戻そうとは思っていた。
だがその前にルイ。君が先に気付いてしまった。指輪がなくなっていることに」
ルイ
「キュピルさん・・・」
キュピル
「全く・・・。何でこのタイミングで気付いてしまったのか・・。一週間に一度しか錬金しないと思っていたのに」

キュピルがため息をついた

ルイ
「キュピルさん。まさかあんなことが起きるなんて・・って一体何がおきたんですか?」
キュピル
「・・・指輪が吹っ飛んだ」
ルイ
「吹っ飛んだ・・・?」
キュピル
「そうだ。突然指輪が爆発したんだ。一体どうして爆発したのか・・・。俺には分らないが
無理な力が加わったからなんだろうな・・・きっと。」
ルイ
「キュピルさん。もしかしてその指の怪我・・・。間違って包丁で斬ったんじゃなくて
指輪の爆発に巻き込まれたんですね?」
キュピル
「・・・あぁ、そうだ。その時に手は大火傷をおってしまった。
だがそんなことよりルイから盗んだ指輪がどこかに吹っ飛んでしまったことが一番やばいと思った。
最後には返そうと思っていたからな・・・。それが本当にどこかに消えちまったわけだから・・」
ルイ
「キュピルさん。見てください」

そういってルイがポケットから珠のない指輪を見せた。

キュピル
「それは・・・」
ルイ
「・・・見ててください」

そういってさっきキュピルに見せつけた珠をくっつけた。
ルイの探していた錬金の指輪になった。

キュピル
「見つかったのか・・・!!」
ルイ
「海に落ちていました。」
キュピル
「そうか・・・よかったよ・・・」


そういって力なく椅子に座りこんだ。

キュピルが顔をあげる。
ルイがそれを見降ろすようにキュピルの顔を凝視した。


キュピル
「・・・ルイ。申し訳なかった・・・。
お前の指輪をボロボロにしちまって・・・・。
だが、分ってほしいんだ・・・。・・・うちは今火の車なんだ・・・。
このままじゃ・・・ジェスターやファンに食わせる飯がなくなっちまうんだ・・・。」

そういってキュピルの頬から一筋の涙がこぼれた。

キュピル
「・・・ごめんな、ルイ・・・。俺の実力のなさゆえにお前の指輪を盗んでしまって・・・」
ルイ
「キュピルさん・・。私は凄く怒っています・・・」
キュピル
「・・・だろうな・・・。許してくれとは言わない。」
ルイ
「・・・何で言わなかったんですか?」
キュピル
「・・何をだ?」
ルイ
「火の車だったということを・・・。そんな事情があったら私は快く差し出しましたよ・・こんな珠・・・!」

そういって指輪から再び珠を抜き取りキュピルに差し出した。

ルイ
「錬金は私の凄く好きな趣味の一つです。・・・ですけど火の車にさせるほどではありません。
・・・受け取ってください」
キュピル
「ルイ・・・・」
ルイ
「キュピルさん。私は貴方のやり方にあれこれ文句を言う筋合いは本当はないはずなんですが言わせてください。
貴方は孤独すぎます・・・。もっと・・私達を意識してください・・・。ただいるだけじゃないんですから・・・」

そういってルイがキュピルのすぐ目の前にやってきて座った。

ルイ
「全部一人で抱え込んじゃだめですよ」
キュピル
「・・・・・あぁ」



事件の全貌が全て明らかになった。

ただの指輪泥棒だと思っていた。

しかし違った。


ただの軽い冗談で盗んだのではなかった。



もし、ルイがこの事を追求しなかったら


キュピルはきっと一人で悩んでいただろう。



ルイは真実を知った。
しかし心に残ったのは犯人を見つけた嬉しさではなく悲しさだった。
何よりも犯人がキュピルだったことであり、そして自分を信頼してくれてなかったことだった。

最初から話してくれてれば・・・。快く出したのに・・・。



キュピル
「・・・ルイ」
ルイ
「はい・・」
キュピル
「・・・・・・本当にすまなかった・・・」
ルイ
「もう謝らないでください。それよりキュピルさん・・・」
キュピル
「なんだ・・・?」
ルイ
「一緒に、狩り。行きましょ?」
キュピル
「・・・あぁ」



==扉の外

ジェスター
「あ、こっちくるかも」
ファン
「ジェスターさん。離れましょう。」
ジェスター
「もっと盗み聞きしたーい」
ファン
「だめです!」

二人がちょうど部屋の外に出た瞬間、ファンの部屋に隠れた。



その時ファンの部屋にノックが響き渡った。

キュピル
「なぁ、ファン。ちょっといいか?」
ファン
「はい、なんでしょうか?」
キュピル
「防具の魔力充填。終わったか?」


・・・・・。

ファン
「・・・あああああぁぁぁぁぁっっっっっ!!!!」
キュピル
「ど、どうした!!ファン!部屋をあけてくれ!!」
ファン
「(た、大変です!!ルイさんが見つけた珠は結局錬金の指輪についてる珠でしたし・・
結局キュピルさんの防具についていた珠は見つからずじまいです!!)」
ジェスター
「(えー!!どうすんの!?)」
ファン
「(・・・ジェスターさん・・何か良い案を・・・!!)」
ジェスター
「(・・・も、もうこうなったら・・!!)」


ジェスター
「珠が盗まれた~~~~~~~~!!!!」





絶対に見つからない珠
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